所員の活動  (2021)

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所員の吉原直樹さんが著書『震災復興の地域社会学──大熊町の10年』(白水社、2021年)を刊行されました。東日本大震災の原発事故による避難指示地区での10年間のフィールドワークに基づき、数字に依拠する「縦軸の時間」と拮抗する「横軸の時間」に沿って被災者の多様な言葉に耳を傾け、そこに「小さな復興」の希望を再発見していくという主題を、現代社会分析の諸理論を駆使して展開されています。復興の人間的意味を読み解く書として、また現代社会論のテキストとして読みごたえがある書です。ご一読をお勧めします。



所員の黒川みどりさんが、ご著書『被差別部落認識の歴史──異化と同化の間』(岩波文庫、2021年)を刊行されました。近現代の日本における「被差別部落・民」認識の構造(異化と同化の間)を説き起こされた書です。問題認識の陥穽と欺瞞を批判し、さらにそれを基点に、日本近代自体を問う重要な問題提起をされています。ご一読をお勧めします。



所員の山田富秋さんが、ご著書『生きられた経験の社会学──当事者性・スティグマ・歴史』(せりか書房)を刊行されました。人びとの「生きられた経験」へ理論的(エスノメソドロジー研究の今日的到達点)・実践的(ハンセン病問題と薬害エイズ問題)に切り込まれた本書は、人びとの生の方法と歴史・経験の意味に分け入った、重厚な「エスノメソドロジーの社会学」の書になっています。皆さんのご一読をお勧めします。

 



所員の森千香子さんが松尾昌樹さんとの共編著『移民現象の新展開』(岩波書店)を刊行されました。グローバリゼーションの激変する世界の中の「南から南」「北から南」「北から北」への国際移民を分析し、従来の「南から北」への国際移民の問題・理論を相対化し、かつそれを含めて、あらためて、ローカルな国際移民の実態分析に踏まえ、グローバルな移民分析の理論枠組を構築しようという野心的な著作です。現代世界の「人間の移動」の診断書として、ご一読をお勧めします。