所員の活動  (2019-2020)


所員の山田富秋さんが、ご著書『生きられた経験の社会学──当事者性・スティグマ・歴史』(せりか書房)を刊行されました。人びとの「生きられた経験」へ理論的(エスノメソドロジー研究の今日的到達点)・実践的(ハンセン病問題と薬害エイズ問題)に切り込まれた本書は、人びとの生の方法と歴史・経験の意味に分け入った、重厚な「エスノメソドロジーの社会学」の書になっています。皆さんのご一読をお勧めします。

 



所員の森千香子さんが松尾昌樹さんとの共編著『移民現象の新展開』(岩波書店)を刊行されました。グローバリゼーションの激変する世界の中の「南から南」「北から南」「北から北」への国際移民を分析し、従来の「南から北」への国際移民の問題・理論を相対化し、かつそれを含めて、あらためて、ローカルな国際移民の実態分析に踏まえ、グローバルな移民分析の理論枠組を構築しようという野心的な著作です。現代世界の「人間の移動」の診断書として、ご一読をお勧めします。



所員の樋口直人さんが共著で次の本を刊行されました。

小熊英二・樋口直人編著 『日本は「右傾化」したのか』慶應義塾大学出版会(2020年10月)

 

日本は右傾化したのか。そうだとすると何がどのように右傾化したのか(「おわりに」の言葉)。本書は、この問いに「右傾化」分析に仮説を立て、学際的・総合的な検証を行ったものです。ご一読をお勧めします。

 



所員の打越正行さんが共著で次の本を刊行されました。

岸正彦・打越正行・上原健太郎・上間陽子編著 『地元を生きる──沖縄敵共同性の社会学』ナカニシヤ出版 2020年10月

 

「地元」をキーワードに、沖縄の安定・中間・不安定層を生きる人々の「生きる」のエスノグラフィーを通した、沖縄的共同性の社会学の書です。ご一読をお勧めします。



動研所員 7名 の論文が収録された次の書籍が刊行されます。

 谷富夫・稲月正・高畑幸編著『社会再構築の挑戦──地域・多様性・未来』ミネルヴァ書房(20201020日)

 

日本のさまざまなマイノリティを対象とする23名・23章からなるがっちりした学術書です。書き手の研究の蓄積がにじみ出た論文一本一本です。日本のマイノリティの研究書として、またテキストとして、面白い議論にもなりそうです。

 



研究所所員の樋口直人さんが執筆を担当された Hate Speech in Asia and Europe: Beyond Hate and Fear (Routledge Contemporary Asia Series) (英語) が刊行されました。



 

研究所員の山口恵子さん編著の「グローバル化のなかの都市貧困:大都市におけるホームレスの国際比較 (MINERVA人文・社会科学叢書 241)」が発行されました。

山口恵子、 青木秀男編著 所員の渡辺拓也さん、白波瀬達也さん、吉田舞さんも各章を担当しています.